〜第1章〜
電子レンジで何か温めているときに
残り1秒になったら
取り消しボタンを押す。
チンとは鳴らさせない。
鳴らさせるような真似は許さない。
俺の目が黒いうちはレンジの思うようにはさせない。
電子レンジとは
そういう付き合い方をしている。
〜第2章〜
ドラマであったり
食レポ的なものであったり
レシピ的なものであったり
何でもいいのだけれど
そういう料理番組を見ながらご飯を食べることが多い。
今、店の外でタコスを食べた。
番組同様の軽い気持ちで
斜め向かいのレストランで楽しそうに食事をする方々を
視界に入れながらナチュラルローソンで買ったタコスを食した。
・・・と突然のノック音。
・・・
コンコン
・・・
コンコンコン
・・・
『どなたですか?』
忘れようとしていた何か、
ソワソワするような何か、
この感情にどう名前を付ければいいのだろう?
今は言葉が浮かばないが
その何かが心の奥の方をノックしてきた。
イケナイ。
イケナイ。
オモイダシテハイケナイ。
ひとり動揺した。
浮かんできてしまいそうなその何かを
食べ物と一緒に慌てて飲み込んだ。
気のせいだ。
何もない。
勘違いだ。
・・・
〜次巻に続く〜
こちらを
宜しくお願い致します。
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